『ハイキュー!!』8巻を読んで思うこと
『ハイキュー‼︎』8巻を読みました。※ネタバレ!
古館先生は、ここぞ!って時のキメがものすごく素敵です。盛り上げ方がうまく、ドラマチック。それが特に、詰まった8巻です。
そこには、思わず自分が震えてしまうほどの、緊張と、かっこよさと、悔しさがありました。印象に残ったその3つの話をします。
緊張はやはり、ピンチサーバー山口くんでしょうか。あんなに強張った面持ちでいられたら、そりゃ読んでる方も緊張しますよ。
漫画を持つ手が震えましたもの。君は、決められるの?そのボールは、ネットを越すの?次のページをめくるまでが、やけに長く感じられました。
結果、決められなかった山口くんですが、試合で強い気持ちを持てたのは、良い経験になったであろうし、何より、もう立ち上がっているんんですから。彼はきっと強くなる、そう思わせてくれました。
一年生組の中では、山口くんが一番周りを見て気遣えるタイプだと思います。日向・影山コンビは熱くなって視野が狭くなりがちだろうし、ツッキーは気づいても口に出さなそう。そんな中、一年生がまとまるのに必要なのは、きっと山口くんなはず。応援してるよ!山口くん!
かっこよさは、大魔王様こと及川先輩です。前巻から私の中の及ちゃん株が上がってしょうがないのですが、今回の及ちゃんも、ひたすらにかっこいい。
ヘラヘラしてそうで、いざ勝負になると真剣な眼差しになるのがたまりません。集中して、考えている時の及ちゃんは正に魔王さながら。敵にしたくないタイプです。
自分の力量を知り、一度は挫け、もがいた後、それでも自分はチームとして強くあろうとするその姿は、気高くも見えるのです。
及川先輩に心底惚れたのは「急速に進化するお前に俺は負けるのかもしれないね。ーでも それは今日じゃない」というモノローグを読んでから。
この人はなんて人なんだ、と恐れすら感じさせます。でも、一生ついていきたいと思わせる魅力もある。普段、ニコニコしてるから余計に、その魔王の姿に迫力が増すんでしょうね。
悔しさはもちろん、敗北。日向の「謝ってんじゃねえよ!」には、うるっときました。日向には日向の、影山には影山の悔しさがあり、それを想像すると心が痛みます。
悔しさって立ち上がることでしか、ぶつけられないんだと思うんです。もう一度挑んで、勝って初めて、よし!と思える。厄介な感情だけど、それを放棄せず持ったままエネルギーに変えられる人は、強い、と思います。
8巻で青葉城西戦も終わり、次の展開です。コミックスで初めて読んだかのような感想を書いてきましたが、実はジャンプ派なので、彼らが再びライバル達に立ち向かう姿をいま応援しています。
『ハイキュー‼︎』は、キャラクターそれぞれが、弱さと向き合って、乗り越え、勇気を手にします。
弱さを向き合うということは、立ちはだかる壁に立ち向かうこと。そんなとき、大地さんの、「乗り越えるために壁はある」という言葉を思い出します。(確かそんなニュアンス)
彼がキャプテンなら、このチームは何度挫けても必ず顔を上げて走り出せる、そんな気がします。
大好きな烏野には強くなってほしいですが、他の学校もまた魅力的なのが難しいところです。再び、青葉城西とあいまみえる時は訪れるのでしょうか。烏野にはぜひ雪辱を晴らしてもらいたいけれど、及川先輩の負ける姿は見たくない。むしろ白鳥沢に勝つ姿も見たいのに。のに。ぐぬぬ。
それぞれの学校やチーム、キャラクターに物語があるんですよね。楽しみでもあり、怖いです。
次は誰がどんな試合を見せてくれるのか!期待しましょう。そろそろツッキーの本性が見たいよ。
そして、春からはいよいよ…ですね。もう一度、あの感動を味わえるのがたまらなく嬉しい。きっと、8巻あたりまででしょう。公式に発表されたらまた話題にすることにします。
おわり。