テニミュブーム再来の予感~新跡部様に惚れるの巻~
「ミュージカル『テニスの王子様』3rd Season 青学VS六角」を観劇してきました。
2003年のテニミュ初演から約14年。そして、私が初めて観に行ったのは2005年の「The Imperial Match 氷帝学園」なのでテニミュ歴もとうに10年を超えました。
私のテニミュ史の中で、「VS氷帝戦(関東)」と「VS六角戦」は、とても思い入れの深い公演で今回3rdシーズンのVS氷帝とVS六角を経て、その感覚が蘇ってきました。
新たな跡部である三浦宏規くん、要注目です。
12年前の感動、再来
当時、加藤和樹くんの跡部を見て、そのカッコよさに圧倒されました。
ルックスは申し分ない。歌もうまい。動きは優雅さも残しながら力強い。まさに崇高な存在である“跡部様!”で、まぎれもなく舞台上に跡部が存在していたのです。
その衝撃はすさまじく、和樹くんの跡部でハードルが上がりすぎてしまったために、正直その後の跡部もその延長線でしか見れず、すこし物足りなかったんです。個人的には最初で完成されてしまったというか。
なので3rdの氷帝戦も、これまでの他公演と同様、新キャストの演技は楽しみにしていたけれど、観劇前はビジュアルの印象として、綺麗な整った顔の跡部様だなあ、くらいの認識しかなかったのです。
それが公演を見たら・・・ですよ。
動く跡部への感動を、和樹くんの跡部以来、久々に感じた気がします。新しい跡部に出会った、みたいな。
それは12年越しによみがえった感動でもありました。
三浦跡部の動きに惚れる。
「この子なら、今までとは違った跡部へのアプローチができる」
そう感じた時にはもう、三浦跡部に惚れこんでいました。
三浦くんは5歳からバレエを習っていたそうで、劇中ではバレエっぽい振りにとどまらず、本当にバレエを踊ります。その衝撃たるや。「跡部がバレエ!?」と。
ただ不思議と違和感はなくて、妙に納得してしまいました。跡部を表現するうえで「バレエ」という手法は至極当然なのかもしれないとまで。
私の跡部観とバレエ観
もちろん跡部は実際にはバレエを踊りませんし、人によってはイメージの違いや違和感もあるでしょう。
でも私にとっての「バレエ」は、優雅で煌びやかなものである一方で、それは、血のにじむような練習と孤独な戦いのうえに成り立っているもの、というイメージがあります。華やかに見えるものほど、その裏には、それを積み上げるだけの泥臭さがあるはず。
そして跡部は、「俺様」とか「カリスマ」とか「色気」とか、そういった分かりやすい面も持ちつつも、決して表には出さないけれど、泥臭く自分を追い込むストイックさがあって、だからこそ「気高さ」みたいなものが備わって、それが、元々の生まれや環境からくる「優雅さ」とあいまって、“崇高な存在”として、慕われているんじゃないかと思っているんです。(跡部大好きなんですすみません・・・)
そういった意味で、跡部のイメージとバレエが私の中ですんなりと重なったので、バレエという表現手法は新鮮な衝撃でありつつ、跡部らしさの象徴して用いるのは、この上なく自然だと思いました。
跡部の新しい魅力をまだ発見できる嬉しさ
これこそ跡部の新しい魅力を引き出すアプローチなのだと感動し、その表現の選択肢を持っている三浦くんに引き込まれずにはいられなかったです。
ダンスの動きだけじゃなく、普段の跡部の動き、所作の一つ一つに優雅さが宿っていて、しかもそこに無理がなくて自然なんです。三浦くんならではの跡部様に目が離せなかったです。演技を動きにも落とし込めている人が本当に好きなのですよ・・・。
和樹くんは、トータルスコアの高さで一気に崇高さを体現していて、ある意味完成された跡部が最初からいたような感じだったんです。
でも三浦くんは「気高さ」も「優雅さ」もそれぞれ、表現方法の豊富さで、色んなアプローチをしようとしていて、まだ完成されていない跡部だと思うんです。まさに、三浦くんが跡部になっていく過程で、跡部が成長していく過程を見られるというか。
公園に現れた猿山の大将な跡部から、手塚への敗北を経て、跡部の気持ちも変化し、全国大会へ出場が決定し、VSリョーマ戦へつながるなかで、あたり前ですけど、キャラクターとして跡部も成長していくわけですが、その成長の過程を三浦くんが見せてくれてるんだなと感じました。熱いっすねー。
三浦くんが、色んな表現で、跡部の色んな魅力を伝えてくれるので、新しい発見がもう楽しくて楽しくて、ああこのままチームライブに行きたくなってきてしまったよ。
キャラクターの新たな魅力を発見できるのが、生身の人間が演じる舞台のいいところだと思っているので、こういう個性、大好きです。
前にもテニミュのオサムちゃんを見て同じようなことを考えていた気がする。
ちなみに今回のパンフレット最高でした。
いつもよりも分厚いなと思っていたら、なんと一人1ページ!
今までの一問一答ではなく、キャストが役にかける思いや今後の役者活動への展望などが書かれていて、歴代で一番好きなパンフレットかもしれないです。
それぞれのキャストのことが知れるし、みんなのテニミュに対する思いや真摯さを知ると、嬉しくなるよね。
三浦くんが跡部を演じてみて、(意外と人間らしい一面を持っていて)「雲の上の人だと思っていたけど、自分でやってみると、思ったより普通の人間なのかもしれない」と気づいたと語っていて、跡部の内面にも入り込んで、キャラクターを考えているんだなと感じて嬉しかったです。
懐かしさと新しさのせめぎ合い
六角戦で懐かしの曲を歌う氷帝メンバーの姿に、もう一度、当時の氷帝メンバーにに会えたような嬉しさもありつつ、三浦跡部を思うと、新しい姿をもっと見たいような葛藤があります。
テニミュ全体を通して、昔の曲も歌いつつ、新しい演出を組み込んだりと、試行錯誤している感じが伝わってきます。
個人的には、どうしても、思い出フィルターがかかって、昔の曲の方が・・・!となることも少なくないですが、それでも、新しい三浦跡部に出会えたり、「♪俺たちはブリザード」という新しいナンバーに出会えたり3rdになってようやく、新生・テニミュに慣れてきたかなと思い始めました。(2ndはまだ1stを多々引きずっていた・・・)
昔の再現は懐かしさもあり、その感動もあるけど、せっかくなので次の世代がつくる新しい表現に出会いたいし、そのワクワクを求めて、まだまだテニミュに通い続けたいと思います。そういう期待を少しずつ作っていきたながら進化していってほしいな。
またキャストにはまるのも時間の問題かな・・・・。興味があれば是非に!(氷帝戦もDVDで観れるのでおすすめです!)