大人になりたくないので『サムライフラメンコ』を観る
真っ赤なスーツを身に纏い、この世の悪を正していくぜ!
な、『サムライフラメンコ』のおはなし。
ノイタミナ枠で、大森監督で、倉花千夏さんキャラ原案で“ヒーロー”!?
そんなインパクトにより、情報公開と同時に心を掴まれちゃった作品です。
毎クール、この枠のアニメには期待を寄せています。それだけの作品が今まで積み重なっていますし。
大森監督のアニメは、『夏目友人帳』を筆頭に、“人”と“物語”のバランスが絶妙というか、“物語”に“人”がうまく組み込まれてて、とても自然にキャラクターの心情が流れ込んできます。
今回は、羽佐間正義くんと後藤英徳さんが主人公なので、二人それぞれの気持ちの変化に加えて、二人の間の関係の変化も楽しみです。
正義くんはすっかり後藤さんに懐いちゃってますね。正義にとっての後藤さんはどんな人なんだろうと考えています。
後藤さんは、決して優しい言葉をかけてくれるわけじゃないんだけど、正直な言葉を話すから信用できて、ヒーローの話も自分の悩みも聞いて、そして(意外と)一緒に考えてくれる人です。でもこれは、警官の性、みたいなところもありそうです。口ではなんだかんだ言いつつ、面倒見がいい性分なのかも。
ただそれだと、“友達”というよりは“警官”なんだよなあ、と。まだ、警官の後藤さんを崩せていない気がする。きっとそれが今後の見所の一つですね。
2話では、“警官のために”ではなく、“後藤さんのために”傘を取り戻してあげましたから。いや、でも、それはそれで“サムメンコ”としての正義くんだし…ぶつぶつ。
とは言っても、確実に友達に向かっている気はします。正義くんの出演している番組を見ちゃう後藤さん。是非とも、いつかは“相棒”ポジションに!ヒーローものならではの熱さを期待しています!
どうしてもキャラクターを語ってしまうのですが、脚本も好き。イケメンのワゴンセール…すごい言葉のセンスだけど、ものすごい的を得ている表現で、印象に残っています。
居酒屋のシーンも好きです。ちょいちょい挟んでくる後藤さんのアルコールのおかわりのタイミングが“正に”です。そうそう、あんな感じなの、と昨日飲みに行った私は思う。
正義くんの自転車移動も、傘の回収の伏線になってました。「地理に詳しくなった」からこそ、後藤さんの傘を追いかける道を探せたのですよ。
もっとも、後藤さんのタクシーも大して遅れを取らずに到着してましたが…。
しかし、大切なのは、傘のために、雨の中自転車を走らせる“情熱”を持っていることなのである。
その真っ直ぐさを、後藤さんと一緒に笑ったり、呆れたりしちゃうけど、心のどこかで正義くんがいてくれたらと、願ってしまうのも確かです。
文字通り、“正義”を求めているのでしょうか。
無理だと思っているのに、どこか憧れてしまいますね。そんな正義くんの姿が、この作品のキャッチコピーである「大人になりたくない“大人たち”へーーー」の肝だと思います。
この場合、後藤さんはどういう立場なのか、気になるとこ。彼は“大人”なんだろうか…内に秘めたる気持ちも含めて…。
と、またキャラクター談義に入りそうになったところで、今日はおしまい。
新たな仲間が増えるのか。はたまた、悪の組織だったりするのか。今後も目が離せません。
ぜひともサムメンコの決め台詞を覚えたいと思います。
おわり。